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Corpus 10

「卵とオブジェの関係について。」

以前、大阪に行った時に立ち寄った卵かけご飯専門店。その主人と小話をしていると、京都に良い古道具屋があると教えてくれた。卵かけご飯だけで勝負するぐらいのこだわりがある人だから期待大。ありがちだけど旅先で地元の人にいい店を紹介してもらうのっていいよね。

教えてもらったお店は古い日本家具メインらしいが、英字の雑誌や昔の外国映画のポスターなどもあるキャパの広い店だった。店内を何周かしていると、どうも私に訴えてくるものがある。それがこのガラスの卵型オブジェ。透明で美しいグラデーションがオラファーエリアソンを彷彿とさせるし、卵型。卵は個人的に黄金比で構成されてるのではと思うほど美しい。このオブジェは私のタイプど真ん中をついてきた。その上、卵かけご飯屋さんに教えてもらったという奇妙な繋がりもなんだか笑えてもきた。

さらにどうでもいい話なんだけど、私は卵が食べ物でも好きで、前世はニワトリだったのかなと思うぐらいEggs ‘n Thingsなわけです。(意味不明)

これに限らず、自分のオブジェ好きを振り返ると、実家が旅館なのもあり母からお皿のイロハを色々と教えてもらっていた。moilの不揃いさはこの和食器に馴染んでいたからだろうか。実は大学時代に一人暮らしを始めてから、学校に行く途中の森で枝を拾ったり、石を拾ったりして、オブジェとして部屋に飾っていた。通学中に友達に森に入っていく姿も見られていて、それはそれはStranger Thingsを見ているような気分だったのではと思います。後から「なんか声かけられなかった」と言われた記憶も。今思えばお年頃な女子がブランドモノより枝とか石をdigっていたんだからきっとStrangeだったに違いない。

アトリエには気の向くままオブジェを飾っている。好きなものに囲まれていると、不思議と自分の感覚が研ぎ澄まされる。特に卵のオブジェは見ていて飽きない。割れやすい殻も自分のハートに似ている?かもしれない。でも転んでも立ち上がれる、そんな卵はやっぱり不思議な魅力がある。-だから卵は……あ、転んでも起き上がるのはダルマか。anyway 旅先での出会いは思わぬ結果を産んでくれるということで、アイディアの卵を探す日々は続いて行くのです。

 

2022.07.02