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Corpus 6

「それが年をとったってこと。」

安室奈美恵が溢れている。
ロングブーツにミニスカ、ヘソ出しルック。90年代に一世を風靡したアムラーが街を闊歩している。「流行は回ってくる」とは、誰しもがわかっていることだけど、まさに実感するのはちょうど昭和(!)最晩年期の私たち世代かもしれない。「年をとる」とはこういうことかもしれない。ジュエリーでも同じことを感じている人がいるのだろう。
 私の肌感覚で申し訳ないが、およそ3〜4年前からシルバージュエリーが大流行りしている。なぜか?の考察は頭のいい人にお任せするとして、’80年代にティファニーのシルバーが流行、私たちの親世代がこぞって買ったそうだ。いわゆる、バブル三種の神器「ティファニー、ソアラ(車)、イタ飯」の時代である。しかしそこはさすが、斜に構える娘の母、エルメスを当時買った?買わせた?ようだ。
 他の2つはさておき、ティファニー的ジュエリーはシルバーブームの再来か支持されている。シルバーは割に安価だし、カジュアルなファッションにも収まりがいい。重宝されるのはごもっともだけど一つ、作り手から今シルバーを買っている人たちに忠告しておきたい。
 そのシルバーアクセサリー、大切にとっておいてください。消費せずに次世代に受け継ぐぐらいの気持ちで。きっとこれからもシルバーは何度も注目されるだろうし、その時代時代を反映したクリエイションはきっと後年味となっていくと思います。
 そして何より、資産価値。コロナ前に比べ今やその価値は倍に達する勢いです。え?こんなアドバイスをmoilがするなんてって?そう、夢と現実と共存を考えるのも「年をとる」ってことなんだと実感する日々です。

 

2022.06.04